グリーンメールマガジン(GMM) 第95号

2007年3月23日発行  株式会社フルハシ環境総合研究所
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         GMM[Green Mail Magazine]     No.95

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◇◆本日の特集◆◇コスト削減の秘策 『PIUS-Check』について
      ~マテリアルフロー分析を用いた生産工程の効率化プログラム~
             (株式会社フルハシ環境総合研究所 古川智美)
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歩留まりの向上、省エネルギー、コスト削減。これらは、製造業における共通
の課題です。今回は、これらの課題へのアプローチのひとつとして、マテリア
ルフロー(物質循環)分析手法を用いた生産工程の効率化プログラム
『PIUS*-Check』についてご紹介します。

ドイツで開発されたPIUS-Checkは、生産工程における資源効率を向上させて生
産コストを削減するための課題を抽出するプログラムです。このプログラムは
マテリアルフロー分析という手法を用いて、生産工程におけるインプット(原
材料、副資材、エネルギーや水等)とアウトプット(製品、廃棄物、廃熱、排水
等)を資源の流れに注目して整理するものです。物質の流れをひとつずつ、丁
寧に洗い出して数値化することにより、どの工程でどれだけのムダが出ている
のかを経験値や予測ではなく現実的に把握することができます。

当社がこの手法を用いてコンサルティングを実施して驚いたことがあります。
生産の現場では、ムダを出している工程をおおよそ把握していても、それがど
れだけの金額的ロスになっているのかを把握できていない企業が多いことです。
ムダを数値化することにより、どこに、どれだけの費用を投入して、どのよう
な対策を打つと、どれだけの効果(コスト削減)が見込まれるのかを明確化でき
るのです。

実施した結果の一例として、塗装の工程で、大量の、しかも高価な塗料硬化
剤の廃棄物が発生している工場がありました。現場では、廃棄物を大量に出
していることは認識していましたが、それを金額に換算するとどれだけにな
るかということは把握されていませんでした。計算すると、塗料使用量の金
額に換算して3500万円相当が、廃棄物になっていることがわかりました。こ
の金額が数字化されたことにより、対策の必要性が強く認識されました。こ
のケースでは、直接投資を伴わない対策で、塗装工程を改善することにより
1000万円以上のコスト削減が実現できそうです。

ドイツでは、この方法で300件を超える実績があり、環境負荷の低減と共に、
企業の競争力を高めることに成功しています。ドイツ国内のみならずEU諸国で
もその実績は高く評価されており、スペインやフランスでもこの方法の導入が
始まっています。

日本でも2005~06年の「日本におけるドイツ年」をきっかけに、PIUS-Checkの
パイロットプログラムが4件実施されています。そのうちの3件を弊社で担当さ
せていただいています。上記で一部結果をご紹介しましたが、詳細を別の機会
に紹介させていただきたいと思います。

*PIUSとは、ドイツ語で「製品・生産プロセスに統合された環境保全」を意味
する Produktionsintegrierten Umweltschutzの頭文字です。ドイツ、ノルト
ラインヴェストファーレン(NRW)州の効率化エージェンシー(EFA)により開発さ
れました。環境保全に取組みながら、企業の生産性効率の向上も図る「一石二
鳥」のプログラムです。

◇◆編集後記◇◆―――――――――――――――――――――――――――
この冬は、暖かい日が多かったかと思えば、3月も下旬になってから大阪では
雪が舞ったり・・・この冬は、異常気象を身近に感じる出来事が多くありました。
山梨県に住む知り合いの家では、庭の池が枯れてしまったそうです。今年の冬
は雪が少なかったことも影響しているのでしょうか。農家では、雪解け水の不
足から、今年の米作りへの影響を心配しているとのこと。
地球環境問題が、どこか遠くの問題ではなく、自分の身近な問題であるという
ことを改めて実感させられました。(古川)
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